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第36回POPS研究会メルマガ

皆さん、こんにちは。

 

今年の初めに西川先生によるPOPS特別例会を大盛況に終え、あっという間に桃の花が咲く季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、本日は以下の3題です。

  1. 第8回POPS特別例会を終えて
  2. 認知症とジンジバイン
  3. 第9回POPS特別例会について

 

1.第8回POPS特別例会を終え

 

西川先生のお話を拝聴しての感想を述べます。改めて、西川先生のご講演は非常に楽しい一日でした。歯科が赤ちゃんの健やかな発育と成長のための入り口としてとらえ、目的はお母さんにそのことを知ってもらって、行動の目標を明確にする。
また、それをきっかけに健やかな赤ちゃんのための子育てを考えるきっかけになると思いました。そのためには、「ほんまもんの保健指導」が必要だということです。甘いものを食べると虫歯になるなどの、「原因→結果」が短絡的で、誰もが知っているようなことではなく、口腔と全身の密接な関係を紐解いて、一見関係なさそうな原因から結果に至るまで、もう複数の要因が挟まれているようなことをわかりやすく解説して、納得感が得られるような話でなかったかと思います。
そういう意味では、冒頭と最後に、着物とTシャツ、和食と洋食、和テーブルとダイニングテーブル、湯のみとコーヒーカップ、布団とベッド、舗装されてない道、舗装された道などは、一見、赤ちゃん歯科と関係ないようなことへの問題提議とそれに対する解説、再度、同じスライドで納得感を得る構成はさすがだなと感じました。

 

 

また、西川先生のCカーブの話から、抱っこ紐が大事だという話がありました。Cカーブを保つための抱っこ紐で、多くのご褒美を頂けるとなると、そこに対する行動変容が強化されるだけでなく、愛おしいわが子のために、他にできることがないかを、以前よりも深く考え、行動するようになると思います。
すなわち、健康効果の高い情報提供で「なるほど」と腑に落ちると、それに関連する小さな行動変容だけでなく、健康リテラシーが高まって、付加的な健康習慣を自ら作り出すように思います。

 

 

一見関係なさそうな「口腔と全身」は様々な要因を挟んで、密接につながっています。西川先生のような「ほんまもんの保健指導」を歯科医院で提供することで、一般の方々の「なるほど」を誘い、健康リテラシーを高めて、行動変容強化に繋がると思います。改めて、歯科医院での保健指導の価値を実感する一日になりました。

 

 

2.認知症とジンジバイン

 

これまで、アルツハイマー型認知症はアミロイドβが脳内に蓄積して、次にタウタンパク質が異常にリン酸化され、最終的に神経細胞が死滅されるというメカニズム(アミロイドカスケード仮説)で考えられてきました。この仮説に基づき、アミロイドβを標的とした躯体薬の臨床試験が行われてきましたが、いずれも失敗してきました。唯一「アデュカヌマブ」がアメリカで承認されましたが、その有効性には疑問がありました。

 

 

ところが最近の研究で、この‘悪者‘とされてきたアミロイドβが実は脳を守るヒーローであることが分かってきました。アミロイドβには抗菌作用があり、細菌やウイルスが脳内に侵入したとき、それを包み込んで封じ込める、いわば天然の抗菌ネットのような働きをします。つまり、アミロイドβは本来、脳を感染から守るために作られた防御因子だったのです。これまで、様々な認知症薬は防御因子(ヒーロー)を攻撃していました。

 

 

昨年から、認知症薬に関する研究は大きく舵を切ろうとしています。注目されているにが、歯周病菌であるP.gingivalis中の毒素であるジンジバインです。ジンジバインは脳内に侵入していることが分かっていて、このジンジバインは強力なたんぱく質分解酵素で、宿主の組織やたんぱく質を破壊します。神経への影響として、神経細胞の損傷、炎症反応の誘発、そしてタウタンパク質の作用があります。アミロイドβ(ヒーロー)はこのジンジバイン(悪者)と戦っていたのです。

 

 

そして、2025年8月25日、アメリカ政府は認知症治療研究支援として、アメリカ国立老化研究所(NIA)に約70億円の支援を発表しました。研究内容はP.gingivalis陽性のアルツハイマー病患者に対するジンジバイン阻害剤の第2相試験(探索的臨床試験)です。ここで、ジンジバイン阻害剤の有効性が明らかになると、これにジンジバイン阻害作用のある新薬が開発されるとともに、歯科医院での認知症予防のための口腔ケアという大きな役割がクローズアップされることが期待されます。

 

3.第9回POPS特別例会について

 

今までのPOPS特別例会では、全身と口腔をつなぐ、著名な多くの先生をお招きしてきましたが、次回はなんと、国立モンゴル医学・科学大学客員教授の岡崎好秀先生にご登壇頂けることになりました。
来年2027年1月24日(日曜日)10時からタカラベルモント(大阪)で開催予定です。詳細は、このPOPSメルマガやチラシなどで案内予定です。是非、今から来年の1月の予定をあけておいてい下さい。岡崎先生との楽しいひと時を事前のスケジューリングで前取りしましょう。

 

 

 

 

では、今後とも「みんなの元気を支える歯科」を考える会、POPS研究会を宜しくお願いします。

 

呉 沢哲

 

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