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ここでは先生方に歯科医院で保健指導を行うためのノウハウを公開します。是非、参考にして、先生の医院が健康増進型歯科医院になる一助になれば幸いです。

 

日々、多忙な臨床の中、一度に健康増進型の取り組みを行うことは不可能です。
自院を健康増進化するためには、一日に10分でも20分でもいいので、毎日、健康増進型に必要な情報を得て、自院のスタイルに合わせて、少しづつ健康増進型を取り入れる習慣化する必要があります。
会員ログインページではステップごとに分けて、保健指導のノウハウを公開します。
ただ、必要な情報のみをかいつまんで頂いても結構です。どのような形でも有効に使っていただければ、幸いです。

健康増進型歯科医院になるための取り組みえを順序立ててご紹介します。

 


DAY1

患者への保健指導の前に

DAY2

院長の健康観

DAY3

健康増進の正のスパイラルへ

DAY4

健康増進化のためのスタッフへの「宣言」

DAY5

研鑽時間と研鑽スペースの確保

DAY6

研鑽方法

DAY7

論文の検索方法

DAY8

マインドマップ

DAY9

情報整理法とスライドづくり

DAY10

発表

DAY11

保健指導内容

DAY12

患者さんに保健指導内容をお伝えする前に

DAY13

ヘルスコーチング

DAY14

ヘルスコーチングによる行動変容

DAY15

「今の自分」と「なりたい自分」

DAY16

情報提供と提案

DAY17

選択、宣言

DAY18

実践、実感

DAY19

ヘルスコーチングの流れ

 

 

 

DAY1 患者への保健指導の前に基本的に患者への保健指導にあたるのは、定期健診にかかわる歯科衛生士です。ですから、衛生士の健康観が非常に重要です。彼女ら自ら、日々健康に向き合って、心身共に健康的でないと、患者への保健指導も説得力に欠けます。さらに遡ると、院長の健全な健康観が不可欠です。院長が健康的でないと、衛生士の健全な健康観は生まれません!健康増進型歯科医院のためのステップ院長の健康観院長の健康...

DAY2 院長の健康観健全な健康観とはどのようなものでしょう。健康の定義があいまいだと、どこに向かうかがぼやけてしまいます。WHOでは「健康とは病気ではないことというような消極的なものではなく、心身共に充実して、生き生きとした状態」とあります。ですが、これもつかみどころのない漠然としたものです。この漠然とした健康観に罠があります。なんとなく、健康に不自由がないので、ついつまみ食いしてしまったり、階...

DAY3 健康増進の正のスパイラルへDAY2では、川の流れに例えて、あるべき健康観、とりわけ院長(健康増進型歯科医院のリーダー)の健康観について述べました。DAY3では、もう少し、具体的に上流への向き方を解説します。まず、あなた(院長)が一つ生活習慣を選びます。目的は院長自ら、健康に向き合って、行動変容を経験し、衛生士や患者への健全な健康観を生み出す、源泉になるためです。行動変容(長続き)成功のた...

DAY4 健康増進化のためのスタッフへの「宣言」院長の健康観が健全化し、生活習慣改善に自ら取り組んだ後は、健康増進型歯科医院への移行、あるいはそのエッセンスを取り入れることをスタッフに宣言する機会が必要です。これは朝礼でさらっと、「今日から保健指導する歯科医院を目指します。」とスタッフに話をしても伝わりません。歯科医院で保健指導をする意義をしっかり、ミーティングなど時間を割いたり、複数回にわたって...

DAY5 研鑽時間と研鑽スペースの確保研鑽時間の確保保健指導を行うにおいて、勤務時間内に研鑽時間を確保することが極めて重要なインフラになります。勤務時間外に行うとスタッフの健康を損ないかねません。また、スタッフのモチベーションを長く維持するのも困難になります。ここでは当院での研鑽時間確保の一例を紹介します。1〜2か月単位で、持ち回りで、内容を決めて準備します。比較的余裕のある時間に該当月担当のスタ...

DAY6 研鑽方法必ず、アウトプットする機会を設けます。理由は「人に伝える」という目的ができることで、自身の研鑽へのモチベーションが格段と上がるから、また、その内容をスタッフ全員で共有できるからです。ですから、1時間程度で、研鑽したスタッフがみんなの前で発表する機会を与えます。スタッフによっては最初はなれないプレゼンに戸惑ったり、緊張したりもしますが、研鑽期間にも打ち合わせをして、院長がサポートし...

DAY7 論文の検索方法論文の検索方法にはコツがあります。例えば医中誌という医療論文の検索サイトで「歩行」というキーワードで検索すると、67160件の論文がヒットします。これでは、どの論文を閲覧していいのか途方に暮れてしまいます。あとでも述べますが、必ず行動変容の永続性には報酬を実感できる、あるいは実感できていることが必要です。歩行という習慣が身につくことで、疲れにくくなったり、ストレスに対して耐...

DAY8 マインドマップ資料が揃えば、まずテーマに合わせて、本や論文を拾い読みします。その後、マインドマップという手法を使って、テーマについて整理していきます。マインドマップマインドマップはトニー・ブザン(Tony Buzan)が提唱した思考・発想法の一つ。頭の中で起こっていることを目に見えるようにした思考ツールのこと。描き方は、表現したい概念の中心となるキーワードやイメージを中央に置き、そこから...

DAY9 情報整理法とスライドづくり書籍や論文を集めたら、それらを読んでいきます。事前にテーマや内容を決めているので、それに沿う内容を拾い読みして、テーマや内容に合う箇所に付箋を貼ったり、アンダーラインを引きます。特に論文は細かな実験方法や統計学的な解析法は基本的に省きます。抄録や結論を補足するのに必要がある部分だけは押さえる必要があるかもしれませんが、専門的な知識を深追いすることは、保健指導に必...

DAY10 発表発表はお昼休憩前の30分とお昼時間90分のうち30分の計60分を使って、行っています。以前は診療後に行っていましたが、スタッフによっては疲労の色が見えて、集中できない場合があったり、発表のある日はスタッフのサーカディアンリズム(生活リズム)が崩れて、翌日のスタッフのパフォーマンスにも影響が出るので、なるべく、日中にするようにしています。発表したスライドはONE DRIVEというクラ...

DAY11 保健指導内容行動変容を永続的に起こすための保健指導内容には3つの要素が必要です。超簡単、安価、安全超簡単保健指導のゴールはあくまでも行動変容です。保健指導をうけた患者さんや生活者自らが、健康的な生活習慣を取り入れることです。手間がかかるものや、飽きやすいものは長続きしません。いくら良い指導内容であったとして、習慣化できなければ意味がありません。胸に手を当てて考えてみてください。これまで...

DAY12 患者さんに保健指導内容をお伝えする前に実際、口の中に関心があって来院される患者さんにいかに保健指導をするかは難しいところです。まず、ハード面で心身の健康に少しでも向き合ってもらえるような環境づくりをします。まず当医院では、患者さんに対し、いろいろな形で健康志向をアピールしています。心身健康にかかわる<愁訴項目>記入欄の新設 ?当院では、問診票に、心身健康に関わる<愁訴項目>の記入欄を設...

DAY13 ヘルスコーチングここからは患者さんにどのように保健指導内容を伝えていくかについてお話しします。このステージからは実際は衛生士が定期健診のたびに少しずつ行っていく内容ですので、衛生士に学習してもらう内容ですが、その前に是非、衛生士を指導管理する立場の院長先生にも目を通して頂きたい内容です。院長先生が目を通した後、ある程度、保健指導内容が進んだ衛生士が研鑽時間を利用して学習するようにしてく...

DAY14 ヘルスコーチングによる行動変容ここからはヘルスコーチングで、いかに行動変容に導いていくかをSTEP BY STEPでお話しします。これからのお話は多少難解な部分があるかもしれません。理解を明確にするためには、その論点で対象を明確にすることがポイントになります。ヘルスコーチンの場面で、対象は単純にクライアント(患者さん)とコーチ(衛生士)の2人です。どの場面で、どの対象者(クライアントか...

DAY15 「今の自分」と「なりたい自分」「一緒にいるが構築されたら、行動変容への次のステップは「今の自分」と「なりたい自分」に気づいてもらうことです。まず、「今の(嫌な)自分」と向き合う機会を与えます。当院では事前に問診表に愁訴項目を作り、どのような「今の(嫌な)自分」があるか確認してもらいます。衛生士はヘルスコーチングの場面で「一緒にいる」を前提にクライアントの「今の自分」をきづかせます。問診...

DAY16 情報提供と提案「一緒にいる」の構築や、「今の自分」から「なりたい自分」への気づきなど、行動変容を起こす準備が整った段階で行うことは情報提供と提案です。注意する点はコーチは保健指導内容を無理に勧めないということです。あくまでもクライアントの生活環境、性格などを勘案して、クライアントにとって、超簡単な生活習慣を提案する必要があります。クライアントの口腔内も含めた健康状態から最適な保健指導内...

DAY17 選択、 宣言「情報提供と提案」の後は、「選択、宣言」です。クライアントに寄り添っているコーチが最後の一押しをします。複数の提案の中から(もしくは一つかもしてません)、クライアントが一番腑に落ちる提案を自ら選択します。選択するときに大事なポイントは「今と未来を生きる」ということです。将来の幸せのためにストイックに頑張らないとうことです。選択した習慣が今も未来もハッピーにさせるものでなけれ...

DAY18 実践、実感DAY17でも述べたように、宣言はクライアントにとって、勇気のいる行動です。また、実践、実感の部分でも同じことが言えます。日々の慣れた生活習慣に新たな生活習慣を取り入れることは簡単ではありません。仕事のような他者や社会的責任を負った立場では、その行動は継続的に維持されますが、こと自分事に関してはぞんざいになりがちです。「長く続けることができるかな。」「本当にこんなことで痩せれ...

DAY19 ヘルスコーチングの流れDAY13からDAY17まで各論的に述べたヘルスコーチングの流れは以下のようになります。ただ、実際に当院の衛生士にヘルスコーチングをしてもらうと必ずしも下のような流れにはならないこともあります。例えば、コーチの提案通りにクライアントが実践して、実感することで「一緒にいる」がより高いレベルで構築されて、より難易度の高い生活習慣も身に着けるクライアントもおられますつま...