POPS研究会とは?
POPSとは?
Perpetual 永続的な
Oral 口と
Physical 全身の
Slautogenesis(Slautogenesis=健康増進の医学)の略で、永続的な口腔と全身の健康増進の医学です。
近年、口腔と全身の密接な関わりを証明するエビデンスが国内外から多数蓄積されてきました。口の中が元気になれば、心身も元気になり、また心身に問題があれば、口の中にも問題が出てくるといったことです。
また、口と心身の健康習慣を継続的に行うことで、相乗的に口と心身の健康増進がみこまれます。
そこでPOPS研究会では、口と心身の健康習慣がいかに身体に効果をもたらすのか、また、その習慣を行動科学的に心理化学的に継続できるかを研究しています。
POPS研究会設立のきっかけ
POPSはPerpetual Oral Physical Salutogenesis(健康増進の医学)の略です。
この口腔と全身の健康増進の医学、POPS研究会を発足して、健康増進型歯科医院を目指すきっかけになったのは訪問診療との出会いでした。
当院では訪問診療を始めて15年になります。
訪問診療を始めたころは外来診療の延長上で口腔ケアや義歯の調整などを中心に行ってきました。
しかし、訪問診療をしていくうちに、脳卒中や認知症など有病の要介護高齢者のご本人や家族そして介護事業所の方々のたくさんの困難を目の当たりにするようになりました。
平成28年時点で要介護高齢者数は600万人以上で今では700万人に迫る勢いです。
これはあくまでも統計上の問題ですが、訪問診療で一軒一軒回っていると、それだけ多くの当事者、
そしてその取り巻きにあるさらに多くの家族や介護でかかわっている介護職の方々の悩みや困難、人間ドラマがあると感じるようになりました。
訪問診療に係っている以上、それらの人たちに正面からきちんと向き合う必要がありますが、
外来に来られている健常者の方にそのような苦労をしないで済むように、歯科医院で健康啓発を行うことが非常に重要であると感じるようになりました。
そして、あらゆる世代が頻回に通所する歯科医院は健康啓発できる最も効果的な医療機関なのです。
したがってPOPS研究会の使命は、「保健指導を行う歯科医院の輪を広げて一人でも多くの方が生涯、要介護にならずに健やかな人生を送ってもらうこと」です。
POPS研究会のミッション
超高齢社会の中で、様々な社会問題が顕在化しています。現在、人生のなかで介護が必要な平均的な期間はおよそ10年です。
今後、このような自立度の低下した高齢者は年々増え続け、訪問に携わる限られた医療従事者や、限られた医療・介護の国家予算では、彼らを支えきれなくなります。そして、介護高齢者の困難は、その周りの家族や同僚など、たくさんの人に伝播します。
そこで、医療の本質を突き詰めていくと、「病気にならないことがいかに大事か」という当たり前のことです。人にとって大切なのは、最新で高価な医療設備やカリスマ名医に身を置くことではなく、“病気にならない生活習慣を自ら身に着けること”です。そして、介護に必要な時間をなるべく短くすること、言い換えると健康寿命をなるべく伸ばすことです。
そのような中で、健康維持、増進のために、適切な生活習慣を送れるようにするきっかけづくりが必要で、平素にあまり健康に関心のない人たちに継続的な健康への意識づけやきっかけ作りをすることが非常に重要です。
歯科医院は他科のクリニックと違い、子どもから高齢者まで幅広い年齢層のあらゆるライフステージの人たちが頻回に通う通所施設です。つまり、歯科は口腔と全身の健康のきっかけ作りの担い手になり得るのです。
POPS研究会のミッションは、定期健診のたびに口腔ケアと保健指導によって、心身の健康を継続的に維持できる健康増進型歯科医院を増やして、全国で歯科医院から国民の健康を広めていくことです。
POPS会での具体的な活動
POPS研究会は「みんなの元気を支える歯科」を考える会です。
具体的には
@定期健診
A保健指導
の2つで心身の健康に寄与できます。
POPS研究会では定期健診や保健指導が
どのように人の元気を支えていくのかを研究し、臨床で実践していきます。