かかりつけの歯医者さんで定期健診と保健指導を受けれます

第8回 コモンリスクファクターアプローチはヘルスコーチングで大きな武器

添付PDF【週末寝だめは危険】

 

皆さん、こんにちは。

 

POPS研究会代表の呉(おう)です。

 

前回はコモンリスクファクターについてお話しました。ヘルスコーチング(保健指導)の導入時に歯科とあまりかけ離れた生活習慣や健康について、コーチ(歯科衛生士)が切り出しても、話がかみ合わないからです。コモンリスクファクターを理解することによって、歯科を基点に幅広く、ヘルスコーチングが可能になります。
コモンリスクファクターを口腔疾病と捉えるパターンとNCDと捉えるパターンがあるとお伝えしましたが、いずれにせよ、前回の最後にお伝えしたように、この考え方を上手く利用するには、あらゆる全身と口腔の関係を日々学んでブラッシュアップしていかなければなりません。
今回は5月と6月にそれぞれ、日本抗加齢医学会及び日本顎咬合学会に参加してきて得た、コモンリスクファクタ?に関する情報を提供したいと思います。

 

@光の恩恵

日光によってビタミンDが合成されますが、ビタミンDはカルシウムとともにエナメル質を強化する作用もあります。紫外線対策でスキンケアが必要な女性はサケ、いくら、しらすなどの魚類を中心とした動物由来のビタミンD3(植物由来はD2)の栄養やサプリメントでビタミンDを補う必要があります。また、網膜に入る日光は自律神経のバランサーである、セロトニン合成に係っていて、唾液分泌促進を促すと考えられます。

したがって、「日光でエナメル質強化と口腔乾燥対策」です。

 

A口腔乾燥(ドライマウス)対策
最近の研究で、様々なサプリメントに唾液分泌促進作用があるのがわかってきました。
ビタミンD、CoエンザイムQ10、レスベラトロールなどがそれらです。
ビタミンDは骨や歯の合成、CoエンザイムQ10は抗酸化作用、レスベラトロールは心血管関連疾患の予防などが主な効果ですが、併せて口腔乾燥に効けば、一石二鳥です。これがコモンリスクファクターアプローチです。特にCoエンザイムQ10は加齢とともに減少することがわかっているので、老年期に対してのアプローチとしては効果的です。
また、カロリー制限により唾液分泌が促進されることが分かっています。低栄養の高齢者にはよくありませんが、メタボの壮年期で口腔乾燥を訴える患者には効果的なヘルスコーチングの材料になります。

 

B全身と口腔の相関について
「全身の老化度は口腔の老化度と一致する。」
鶴見大学の斎藤一郎教授によると、
筋年齢と咬合年齢との相関
骨年齢と咬合年齢との相関
ホルモン年齢と唾液年齢との相関
が示されているようです。
また、高齢者の歯の喪失は10年後の記憶力や身体的機能を低下させる
(Journal of American geriotrics of society 58;913-18,2010)こともわかっています。

 

C口腔内細菌
口腔内に生息する細菌が腸内で増加すると、クローン病や潰瘍性大腸炎になるリスクが高まることが報告されています。
両側性に口内炎あると、カンジダ性口内炎の可能性が高いです。
75歳以上の死因の第一位はがんではなく、肺炎です。要介護高齢者の死因の第一位は肺炎で33%、がんは6%にすぎません。
歯周病はアルツハイマー進行を早める(台湾の論文)とういう報告が以前にあり、その後、九州大学の研究班により、追跡研究があり、抗加齢医学会で発表がありました。その中で、アルツハイマー患者の脳から口腔スピロヘータ、P.gingivalis検出が確認されています。
このように、口腔内細菌が難治性の潰瘍性大腸炎や高齢者の死と直結する肺炎、そして認知症のコモンリスクファクターと言えます。
一方で、乳酸菌 (EF2001株)がドライマウスに効くという実験結果を斎藤教授が示されていました。この乳酸菌でカンジダ減少も示されて、商品化されています。

 

D口腔保健と全身の疾病予防
元杉並区区長の現参議院議員の山田宏議員から
「杉並区で歯科定期健診年一回することで一人当たり年間医療費10万削減した」、
「杉並区の学校でブラシ励行することで、 インフルエンザ罹患率が例年の2分の1に低下した」との報告がありました。

 

E口腔の健康と糖尿病の関係
医療法人盟陽会 富谷中央病院の歯科衛生士 中澤正絵先生のご発表の中で、病院内の糖尿病患者の口腔内を調べたところ、
PとHA1cの関連
歯数とHA1cの関連
磨き残し HA1cの関連
が確認されました。

 

 

コモンリスクファクターアプローチはヘルスコーチングで非常に大きな武器になりますが、口腔と全身の関係についての幅広く、深い知識、そして、精度の高いエビデンスをもつ必要があります。上記の内容はそのほんの一部にすぎませんが、ヘルスコーチングでご活用して頂けると幸いです。

 

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インボディについて

 

インボディ

先日、日本抗加齢医学会 総会の展示ブースに寄ったところ、インボディのブースがあったので、担当者と少し話しました。当院で6年前からインボディを導入して、今や当院ではヘルスコーチングに欠かせないアイテムになっていますが、インボディ社によると、製品のモデルチェンジが行われ、ラインナップも豊富でお求めやすくなっているとのことで、後日担当者に改めてお越しいただいて、話す機会がありました。

 

当院で使っている370という機種よりも安く、性能が上がっている270という機種をご紹介します。これは370より軽く、折りたためて、ポータブル性が高く、また表示内容としては四肢骨格筋肉量の指標のSMI(サルコペニアの判定基準にもなります)や日々の必要摂取カロリーの表示が新たに導入され、運動指導や食事指導がしやすくなっています。計測時間も15秒程で370の1/2と速いです。

 

今回、担当者の方に、POPS研究会の趣旨、「定期健診のたびに口腔ケアと保健指導によって、心身の健康を継続的に維持できる健康増進型歯科医院を増やして、全国で歯科医院から国民の健康を広めていくこと」ということを説明させていただき、強く賛同して頂きました。 

 

インボディの販売価格は370が95万円に対して270が75万円(税別)です。定価販売が原則のようですが、POPS会員向けに特別価格でのご案内を約束してくれました。
ご興味のある方は

 

InBody社 大阪営業所
佐藤 亮様
Tel 06-6155-6937
Mobile 080-1005-0589
E-mail: r.sato@inbody.co.jpまで連絡ください。 

 

POPS研究会の中で、InBodyを導入して、さらに精度の高いヘルスコーチングを行える歯科医院が増えると幸いです。
なお、POPS研究会とInBody社との間に利益相反はございません。

 

 

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今回の健康ブログは「週末寝だめは危険、長期化で心身に悪影響」です。せわしない現代社会で、平日に十分に睡眠がとれなくて、ついつい週末にゆっくり昼前までベッドから出られないことありませんか。このような習慣が長期間続くと、壮年期や老年期に様々な疾病リスクが高まることが分かっています。寝だめがなぜ悪いのか、寝だめをどのように予防するかなどについてまとめています。医院でご活用ください。

 

次回のPOPS研究会はマインドフルネス(≒瞑想)です。ストレス社会において、うつや多動障害などの精神疾患を訴える患者が後を絶ちません。
一見何の問題もなさそうな人が潜在的にストレス性の愁訴(倦怠感、頭痛、胃腸障害など)を抱えていることも多くあります。
そのようなストレスに対する具体的な対処法の一つマインドフルネスについて学びます。
マインドフルネスは医療現場でもマインドフルネス低減法という治療の一つとして、確立されていたり、グーグルやインテルなどの大企業でもストレス対策として幅広く用いられています。
今回は受付の近藤が担当します。日時は7月12日(木)13時から14時を予定しています。場所はツインデンタルクリニック内です。

 

では、今後とも「みんなの元気を支える歯科」を考える会、POPS研究会を宜しくお願いします。

 

POPS研究会代表

 

呉 沢哲

 

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