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第27回 POPS特別例会の質問事項へのご回答

前回のPOPS特別例会の質問事項へのご回答

 

前回、深井穫博先生をご招聘させて頂いての特別例会は、質疑の時間が限られてたこともあり、アンケ―トフォーム内に参加者から多数の質問事項を頂きました。ありがとうございました。
今回、深井先生より、ご多忙の中、詳細なご回答を頂くことができましたので、この場で参加者のご質問に対するご回答を公開させて頂きます。
質問されてない方も是非参考にしてください。

 

T口腔と全身のエビデンス(深井先生)

 

Q1.タカラベルモント株式会社の山本と申します。歯科世界大会にて深井先生のご講演を拝聴して以降、美と健康をパーパスとして活動している弊社がどのように社会貢献できるか考える中でpops研究会様と出会いました。
ありがとうございました。 講演内の質問にもありましたが、保健指導や全身疾患との関わりを歯科医院で啓蒙していくために必要なもの(ハード、ソフト、ツール)、十分でないものがありましたら、ご教授お願いします。
A1.⇒ご質問ありがとうございます。
8020推進財団が作成している冊子等はよく使われています。
https://www.8020zaidan.or.jp/info/booklet.html
国立保健医療科学院の歯っとサイトも
https://www.niph.go.jp/soshiki/koku/oralhealth/kks/
https://www.niph.go.jp/soshiki/koku/kk/sosyaku/manual.html

 

恐縮ですが講演では以下書籍を紹介しました:保健医療におけるコミュニケーション・行動科学 第2版(2022年2月改訂版医歯薬出版)、健康長寿のための口腔保健と栄養をむすぶエビデンスブック(医歯薬出版)、歯科医院力を高める保健指導実践ガイド(医歯薬出版)、困った患者さんにどう活かす 診療室の行動科学―成人へのアプローチ編―(クインテッセンス出版)

 

Q2.口呼吸などの子供の機能不全は保険点数に入りましたが、子供からの肥満、早食い、丸呑み、舌小帯短縮は既に将来のオーラルフレイルの定義を満たしていると思いますが、この辺りのエビデンスのデータなどはありますか?また将来そのような方向性はありますか?
A2.⇒小児期の肥満等が成人期以降の生活習慣病(NCDs)に及ぼす影響とのライフコース疫学のデータはあります。しかし私の知る限りでは、口腔機能の維持向上に関する小児から成人・高齢者までの長期間の追跡調査はないと思います。この課題は、山本様がご指摘のように、ライフコースアプローチの観点から極めて重要です。

 

V歯科医院での特定保健指導の近未来像(深井先生)

 

Q3.深井先生の医院では特定保健指導をどのタイミングで、されていますか?
A3.⇒来院者が特定健診結果、または特定保健指導利用券を持参したとき。

 

Q4.特定保健指導時に配布するプリントを参考にさせて頂きたく思います。できればデータを貰えたりしますか?
A4.⇒別紙を参考に各医院にあったものを作成するとよいと思います。国の特定健診・特定保健指導プログラムにも保健指導学習教材が収載されています。
https://www.niph.go.jp/soshiki/jinzai/koroshoshiryo/kyozai/index.htm

 

Q5.先生のところの管理栄養士さんは指導だけをしておられますか?
A5.⇒器材準備、データ入力等歯科助手業務も行います。

 

 

呉から深井先生へ特定保健指導に関する質問

 

Q6.ほとんどの歯科医院が一人開業医であることを考えると、非常勤管理栄養士を雇用するのが現実的であると思われますが、土曜日週一回限定で、保健指導をするとなると、アポイントの調整が難しくなると思いますが、何か工夫されていることなどありますか。
A6.⇒受診者の都合で土曜日の来院が難しい場合は、土曜日以外の時間に管理栄養士が出勤して対応。本年2月から非常勤管理栄養士は週3日勤務となりました。

 

Q7.埼玉県や香川県などの先進的な歯科医院での特定保健指導の取り組みが全国的に広がるところを期待します。
今後の展開としては、これはあくまでも独立した各都道府県歯科医師会単位での取り組みになるのか、あるいは日本歯科医師会あるいは厚労省からの要請がかかって、各都道府県歯科医師会がその要請に伴って、取り組むようになるか、その展望などをお聞かせいただけると幸いです。
A7.⇒集合契約Bでは都道府県歯科医師会単位の取組みに、集合契約Aでは個別歯科医療機関単位の取組みになります。
今後の取組みについては、特定健診・特定保健指導の次期、次次期の改定に向けて、日歯が歯科医院の役割について国に提案できるようなエビデンスと事例の蓄積が必要です。また、歯科医院におけるNCDsおよびフレイル予防のための栄養指導の効果を明らかしながら、歯科における栄養指導の保険収載、歯科医師から管理栄養士への指示関係の整理等が必要になります。
国の第4期に向けた議論はすでに始まっています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken_129197_00001.html

 

別紙

 

あと、前回のメルマガでも公開しましたが、西川先生へのご質問に対するご回答も再度公開させて頂きます。

 

U歯科医院でのエビデンスの活かし方(乳幼児期)
Q1.お子様がおられるご家族の方に、乳幼児期の歯科医院の関わることが、大事であるということを、知ってもらうためには、どうすれば良いですか?

 

A1.当院では診療中に時間も取れないのでまずは知識の提供として母親教室への参加を促しています。そこである程度知識を得ていただいてから、通いたいと思っていただける方を診させて頂いております。

 

 

Q2.産婦人科、小児科などの地域クリニックとの連携などはどのようにどの程度行っておられますか? 弊社事業として産婦人科クリニックとのつながりがあり、西川先生のような方を紹介してほしいという依頼も医科側から受けことがあります。

 

A2. 産科さんにて月に1度妊婦さんや乳児のお子様がおられるお母様方を対象に教室をさせて頂いております。教室参加者の多くはその後かかりつけ医として受診頂いております。

次回のPOPS特別例会の講師決定!

来年1月29日(予定)の第5回POPS特別例会の講師は花田信弘鶴見大学名誉教授に決まりましたことをご報告させて頂きます。
花田教授は鶴見大学を退官され、現在は上海理工大学(USST)光触媒産業技術研究院 公衆衛生・健康医療部門長・教授として、上海でご活躍中です。
ご存知の方も多いと思いますが、花田教授は、歯周病を中心とした口腔衛生学関連で、広くご活躍されて、口腔と全身に関する多角的なエビデンスをお持ちで、最近では、花田教授のcovid-19と口腔の関連のお話は、テレビなどのメディアでも多く取り上げられています。
その中でも、POPS研究会としては、特に、栄養と口腔領域のお話は非常に興味深いところがあります。今回は「歯を守る栄養と、歯が守る栄養」(仮)と題して、口腔領域と栄養の関連のお話をじっくり頂こうと考えています。
今回、我々のPOPS特別例会へのご依頼に対して「保健指導ができる歯科医院の輪を広げるということは、歯科の将来にとって大切ですのでスケジュール調整をして、当日は日本にいるようにいたします。」とのご回答を頂きました。
ご高名な花田教授による日本での貴重なご講演を、是非お見逃しなく。

 

 

第4回POPS特別例会がクインテッセンスに掲載!

クインテッセンス出版社より、【メールマガジン『クイント』第975号】及びザ・クインテッセンス3月号にPOPS特別例会の模様が掲載されました。ご確認いただけると幸いです。

 

https://www.quint-j.co.jp/web/topic/topi.php?id=3129

 

 

宮崎真至先生が知覚過敏に関するwebセミナー開催!(クインテッセンス出版社主催)

きたる3月16日(水)午後8時〜9時半において、日大教授の宮崎真至先生が弊社のWebセミナーにてご講演されます。テーマは、「象牙質知覚過敏のArt & Science」で、ザ・クインテッセンス1月号の特集2をベースにしたものになっています。

 

知覚過敏は、日常でよくみられるもので、歯科医師の先生のみならず、歯科衛生士さんの皆様にとっても、最新の情報をアップデートし、対応したいテーマかと思います。詳しくは添付のパンフレットをお目通しいただき、是非、ご参加ください。
http://www.pops-dc.com/qintweb0316.pdf

 

 

では、今後とも「みんなの元気を支える歯科」を考える会、POPS研究会を宜しくお願いします。

 

 

呉 沢哲

 

 

 

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