脱水と認知症の異常行動の関係について

 

 

 

 

認知症の人の異常行動で頻繁に見られるものの1つが、夜になると騒ぎ出すというケースです。

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昼間はふつうだったり、おとなしかったりするのに、夜になると興奮し、大声を上げたりします。暴言を吐いたり、暴力をふるったりする人もいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

こうした行動は、体内の水分不足によっておこることが大半です。

 

調べてみると、そうした患者さんは、1日の水の摂取量がかなり少ないことが分かっています。

 

★少なくとも1日に摂取すべき水分の標準値は、1500mlです。

アルコール以外であれば、お茶でも、水でも、ジュースでもなんでも良いです。

 

夜に騒ぎ出す人は、調べてみると半量の750mlも飲んでいません。こうした人は午前中おとなしいのに、午後の遅い時間や夕方、また夜に興奮状態になります。

 

日中は水分が足りていますが、夕方にかけて脱水は徐々に進行し、それが認知力の低下をひき起こし、興奮状態が高まったと推測できます。

 

 

こうした異常行動を抑制するために、睡眠導入剤や、向精神薬が処方されます。しかしこれらの薬を飲めば、夜間の異常行動は抑えられるかもしれませんが、

残念ながら根本的な解決にはなりません。

 

それどころか、認知症が悪化してしまいます。

 

 

 

 

根本の原因は、

 

脱水を起こしているところにあります!!

みずをのむおじいさん

 

ですからとにかく水を飲ませることが重要です。

1日1500ml、ときにはそれ以上の量を飲んでもらいます。

 

すると1~2日で必ずと言ってよいほど効果が現れます。

 

水分が補われたことによって意識の覚醒水準が上昇し、意識がしっかりするため、夜の興奮状態が生じることもなくなるのです。

この、夜になると騒ぎ出すというパターンの症例では、各地の介護施設で試し、水分の補給がほぼ100%効果があるとわかっています。

ほかにも、多くの認知症の特徴的な行動が、水を飲むことによって改善します。

 

 

参考資料:ボケは脳の病気ではない 竹内 幸仁 より引用

 

 

 

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