自己評価年齢と死亡率の関係


 

 

 

 

こんにちは歯科衛生士の大迫です。

 

 

今回のテーマは

 

自己評価年齢死亡率の関係についてです。

 

 

 

 

英ロンドン大の研究チームが米医学誌にこんな調査報告を発表しました。

 

自分は実年齢より若いと思っている高齢者は、

 

そうでない人に比べて死亡率が低い

 

 

加齢に関する英国の長期研究に参加した52歳以上の男女計約6500人に、

 

2004~05年にかけ「自分では何歳ぐらいだと感じますか」と尋ねました。

 

実年齢と回答との差によってグループ分けし、13年3月までの追跡期間

 

(平均8年3ヶ月)中の死亡率を比較しました。

 

対象者の実年齢の平均は65・8歳、自己評価年齢の平均は56・8歳。

 

 

 

自己評価年齢

 
実年齢より3歳以上若い

実年齢並み(マイナス2歳~プラス1歳)

実年齢を上回る

 
の3群に分けました。

このうち、実年齢より3歳以上若く感じる人たちの割合が69・6%と最も多かった。

 

 

 

 

死亡率は、自己評価が若い方から順に

 
14・3%
18・5%
24・6%

 

で、実年齢より年上だと感じる人死亡率

 

明らか高かったのです

 

 

 
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死因別では、心臓血管系の病気による死亡と関連がみられましたが、

ガン死との関連はありせんでした。

 

 

実年齢より老いていると感じる背景を探るため、研究チームは体の病気やうつ、喫煙などの生活習慣といったさまざまな項目について影響を分析しました

 

 

 

その結果、病気不健康生活習慣などがあると

 

死亡リスク高まることは分かりましたが、

 

それらの影響だけでは、死亡率の高さは説明できません。

 

 

研究チームは、年齢の自己評価を左右する要因が特定できれば、死亡リスクの改善につながる可能性もあるとみて

「さらに背景を分析する必要がある」と指摘しています。

 

 

 

沖縄タイムズ(共同)2015年3月5日(木)

 

咬みあわせと視力

こんにちは!今回は視力について。

 視力と咬み合わせは大きく関係しています。

 

近年わが国の若年層の視力低下は著しく視力低下の始まる年齢、視力低下速度とも早まっています。このような国民病ともいうべき日本人の視力低下の原因として、テレビゲームや過度の読書習慣など生活習慣の変化を指摘する声も多いですが、その真の原因は分かっていません。

 

これに対して、食物の軟化にその一因があると考えた研究者のグループがいます。軟らかいものを食べることが多くなったため咀嚼の必要が薄れ、目の毛様体筋を含む顔面の筋力が低下し、水晶体の調節を困難にした結果、視力を低下させたとする仮説です。この仮説を検証するために、アンケート調査ならびに咬合力の測定などが行われています。

 

看護学生272名に対して咬合状態と視力に関するアンケート調査が行われました。咬合状態を知る1つの指標は虫歯の数です。とくに第一大臼歯(奥から2番目の歯)は人の体重とほぼ同じ程度の荷重に耐えるといわれていて、咬合力の指標として選ばれることが多いです。

そこではじめの調査として第一大臼歯の虫歯の数と視力の関係をアンケートしました。

 

対象者全員の視力の平均値は0.29であった。しかし4本の第一大臼歯のうち虫歯の数が2本以下と3本以上の2群に分けて、各群の視力の平均値を求めると、前者が0.31であったのにたいして後者は0.22と低い値を示した。このことは、第一大臼歯が残っていて咀嚼力の大きなグループのほうが視力がよいということを意味する結果です

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次に、日常の食生活のなかで硬い食品と軟らかい食品のどちらを好んで食べるか、食品の嗜好について質問しました。

その結果・・・硬めの食品を好むグループの視力の平均値は0.31、軟らかめを好むグループのそれは0.27と、硬めを好むほうが視力が若干よいことが明らかになりました。

 

さらに食品嗜好の心理的背景をさぐるために、調査対象者が日常摂取する食品のうち、硬いと感じる食品を聞いたところ、上位にはせんべい、するめ、リンゴなど、硬さの性質は違うものの納得できる回答が並んびましたが、そこに現れた食品には普通は硬いと評価できない「ご飯」と答えたものが、272名中8名(約3%)ありました。一部の回答者の日常食生活が軟食品だけで構成されている可能性をうかがわせる結果です。また「これまでに食べたもっとも硬い食品」に対する回答には、フランスパンというものもみられ、極端に軟食の傾向をもつ者が含まれていることを示しています。IMG_20150417_0004

 

同様に日常摂取する軟らかいと感じる食品を聞くと、豆腐、麩など古くからの日本の食品が少なく、その多くは比較的近年になって摂取されるようになった外来の食品で占められていました。たとえばヨーグルト、プリン、ゼリーなどで代表されるものであり、その大部分は咀嚼をほとんど必要としない食品でした。

 

これらの資料を揃えたうえで、今度は同一食物に対する正常視力者と低視力者の食品感覚を比較しました。

標準化された食物の硬さの判定表から、比較的一般的な20食を選び、「非常に硬い」から「非常に軟らかい」までの5段階に分けて食物の硬さを、調査対象者に評価してもらいました。その結果、ある特定の食品について、正常視力者はおおむね軟らかいと評価をすることが多く、低視力者は硬いという評価をする傾向があり、両者の間で食物の硬さに対する評価に違いを示していました。これは正常視力者と低視力者の、日常の食生活における食品構成に違いがあることをうかがわせるものでした

 

これらのアンケート調査とは別に、高校2年生の男女を対象に、咬合力計を用いて、第一大臼歯の咬合力の測定を行ない、視力との関係を検討した研究があります。その結果は、咬合力は男女とも正常視力者の平均が低視力者を上回りました。これらの結果は、いずれも食物の軟化が視力低下の一要因となるという仮説を補強するものです。しかし、咬合力の低下と視力の低下の相関は動物実験などの基礎的手法で実証されたことはなく、あくまで集団を対象として傾向をみたときに、両者の因果関係が浮かび上がってきたということにすぎないのです。ただ、近年の日本人若年層の急激な視力の低下は、食生活を始めとする生活環境の激変の結果であるとする考えは注目に値すると言えます。

 

参考資料:咀嚼健康法~脳と体を守る~ 上田 実著 より引用

噛み合わせといびき

 

 

☆こんにちは。今回は”いびき”について。実は、いびきと咬みあわせは大きく関係しています!!!

 

 

いびきは、軟口蓋の薄い筋弁と、舌根や咽頭との間にできる隙間に空気が流れるときに生じる上気道の振動騒音が喉と口腔に共鳴した音です。justbefore38-2

 

日本人の半分はいびきをかくといわれ、ひそかに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。通常、ヒトは鼻腔を通じて呼吸を行っているが、心身の疲労が強いときや泥酔して眠りについたとき、口で呼吸することがあり、いびき音が発生します。

 

 

軟口蓋には鼻腔と口腔の間の空気の流れを遮断する弁の働きがあり、肺から出てきた空気を鼻に送るか、口から出すのかの調整をしている。しかしこの軟口蓋の働きが弱まると、口腔と鼻腔の遮断がうまくいかなくなります。

若い頃にはいびきをかかなかった人でも、中年以降になるとかくようになるのは、軟口蓋や上気道の筋肉の緊張が弱まることが理由である。

 

 

もともといびきをかく人は、下顎が小さく首の短く太い場合が多い。このような人は、咽頭の周りに脂肪がつき、気道が狭くなっているので、余計に空気抵抗が大きくなっている。

また、舌が普通の人よりも喉の奥に位置しているので、軟口蓋と喉と舌根によってできる空間が狭く、空気の振動が起こりやすい環境ができる。

 

どんな人でも仰向けに横たわり、口を少し開くと下顎が後ろに下がり、それにつれて舌根が沈下する。このとき、下顎が後方へ移動するのを防いでいるのが、上下の歯列によってできている咬合である。

しかし、歯が抜けたり、歯並びが悪く歯と歯の間の接着面積が少ないと、下顎は容易に後方へ移動し、いびきをかきやすくなる。

この状態がひどくなると、喉と舌根が接し気道抵抗が増大し、呼吸が一時停止してしまうことすらある。睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる病気である。

 

いびきと睡眠時無呼吸症候群はいずれも科学の交代と舌根の沈下が一つの引き金になっておこる、咽頭と舌根部の通気障害と考えることができる。噛み合わせの不全が下顎の後退と舌根の沈下を誘発するとすれば、咬合治療によっていびきを治すことができるはずである。

 

 

☆★最近、睡眠中に上下の歯列の間にスプリントと呼ばれる噛み合わせを改善する一種の装置を装着して下顎の後退を防ぐ治療が行われ、いびき治療に効果を上げています。

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治療は初めに上下顎の歯型を取って上顎にたいする下顎の位置及び上下顎の噛み合わせを検査する。たいていの場合、いびきをかく人は下顎が上顎に比べて後方にある。

そこで歯形模型の上で下顎の位置を5ミリ程度前方に移動させ、その位置で人工的に咬み合わせをつくる。スプリントには新しく作られた咬合位置を固定する役割がある。上顎にスプリントを装着して、下顎を噛み合わせると、下顎は新たに設定した前方位置に誘導され、結果として上気道が拡大することになる。

このスプリント治療では85%が完全治癒し、10%には改善が見られた。この方法は簡便で手術のような負担がほとんどなく、咬みあわせを改善するだけで治療できる有効な方法です。

 

ツインデンタルクリニックでもこのスプリントという装置をつくることが出来ますので、また気になる方はお声掛けください(^o^)♪