「歯並びから見てとれる顔やのどの形、そしてそれに付随する病気(喘息、アトピー、風邪など)」

普段からお口がポカンと開いていると、顎や顔の形が変わったり、歯並びが悪くなったりします。また鼻の穴が狭くなって鼻で息がしにくくなったりします。それにともなって口がさらに開きやすくなって、風邪、アトピー、喘息などの原因になります。(特にお子様)口ポカン

以下は関連する論文です。

 

 

・喘息の小児の不正咬合の実態

結論:かみ合わせにずれがある人ほど口呼吸や異常な顔面のタイプが多かった。Venetikidou A,J Clin Pediatr Dent 1993 Winter;17(2):89-94.

交叉

 

 

・アレルギー性鼻炎の口蓋

結論:アレルギー性鼻炎の子供の口蓋は深く、かみ合わせのずれも多い。口呼吸の子供は顔がおも長になって、鼻の通りが悪くなる。おも

Ghasempour Maryam,Iranian Journal of Allergy,Asthma and Immunology 2009 ;8(1):63-64口蓋の深さ

 

 

・喘息と吸入ステロイドの子供の歯列弓形態への影響

結論:喘息の子供は歯並びが狭く、混雑していた。

SS Kumar,Nandlal,J Indian Soc Pedod Prev Dent 2012 Jul-Sep;30(3):242-9歯並び

 

 

 

・気管支喘息の3D上気道評価

結論:気管支喘息の原因として上気道と口腔咽頭(のど)が狭いことが関与している。

Bandeira AM,Angle Orthod 2014;84:254-259鼻咽腔など2

 

 

・発育パターンの違いによる気道と頭位

結論:おも長の人は上顎と下顎が後退して気道(鼻咽頭腔、口腔咽頭腔)が狭かった。

Ansar J,Angle Orthod 2015;85:604-610

 

 

 

・咽頭気道と顔面骨格の関連性

結論:出っ歯の人は受け口の人と比べて、のど(咽頭腔)が小さく狭かった。

Claudino LV,Am Orthod Dentofacial Orthop 2013 Jun;143(6):799-809.

 

 

 

今日からお口ポカンを卒業してお口を閉じて、風邪、アトピー、喘息に負けないお口にしませんか?(特にお子様)

歩行の効果②

 

 

 

 

 

 

こんにちは!

今回は前回の続きで「歩行の効果」についてです

 

①2足歩行によってサルの骨格形状に変化

 

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これは、猿まわしの訓練を受けたニホンザルの全身骨格です。

猿まわしのサルは、芸を覚えさせる前に、2足歩行の訓練から始めます。

2足歩行ができるようになると、凶暴性が消えて表情も穏やかになり、従順になって芸を覚えやすくなるそうです。

サルの脳に変化が現れたとみられます。

また、骨格形状を見ると、下肢の形は違いますが、背骨の形は人間とほとんど同じになっています。

野生のサルには見られない正常姿勢、ヒトに見られるS字カーブが形成されているのがわかります。

1種1代でここまで骨格形状が変わるのです。

普段のなにげない姿勢や歩行の習慣がいかに大事かわかりますね。

 

 

②骨格筋のポンプ機能

歩くときに重要な筋肉に腓腹筋というのがあります。いわゆるふくらはぎの筋肉です。

この腓腹筋の形を見ると、細長いハート形をしています。心臓と同じです。

 

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下が尖っていて、上が広がっています。これを形状特性ポンプといいまして、形自体がポンプの機能を持っています

底の尖ったコップに水を注ぐと、上のほうにシュッと跳ね上がってきます。

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これが形状特性ポンプです。

人間の体にある骨格筋は、ほとんどが形状特性ポンプです。

歩行などの動作で筋肉が収縮することによって、血液を心臓のほうへどんどん送り揚げているわけです。

この仕組みによって、血液循環がスムーズに行われているのです。

これが、ふくらはぎが「第二の心臓」といわれるゆえんです。

 

 

③骨の形成と造血の仕組み

足が地面について骨に圧がかかったとき、骨から電子が飛び出してマイナスの電荷になります。体内のカルシウムのプラスイオンが引き寄せられ骨にくっつき、圧がかからないときは離れるが繰り返されカルシウムが蓄積し骨が形成されていきます。これを骨ピエゾ効果といいます。

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また、骨髄が入っている容積は、圧がかかると狭まり、圧がかからないと広がります。

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骨髄の中には造血幹細胞があり、ここで血液(赤血球や白血球)が造られます。

赤血球は圧力が低くなるときに造られ、圧力が高くなるとできません。

白血球にはウイルスのような極めて小さい微生物をやっつけるリンパ球、バクテリアを食べてしまう顆粒球、リンパ球に指令を送る単球(マクロファージ)があります。

顆粒球と単球は圧力が高くなると造られ、リンパ球は圧力が低くなると造られます。

つまり、歩いているときには顆粒球と単球が造られ、寝ているときに赤血球とリンパ球が造られる。

白血球に占める割合は、顆粒球と単球が3分の2でリンパ球が3分の1ですから、活動時間と睡眠時間の比率に一致しています。

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歩くことは、コツコツ少しずつ貯金をしているのと同じです。命の貯金です。

普段から歩いている人とそうでない人は、歳をとってから大きな差が出てきます。

歩いている人は本当に元気です。みなさん普段から歩く習慣をつけましょう。

 

参考著書   「歩行」と「脳」~生きる力と心もよう~ 吉田勧持

 

 

歩行の効果について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは!

今回の健康ブログは「歩行の効果」についてです

 

 

①歩く速度

 

歩く速度によって、歩行が呼吸循環器系、運動支持系、消化器系、泌尿器系、自律神経系に非常に効果のあることがわかっています。

 

 

一生理歩行

緩やかな歩調

消化器系の機能増進に効果があり、精神安定効果もあります

最も基本的な歩行です

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第二生理歩行

速歩

運動支持系の機能が増進します。

筋力、骨強度、関節潤滑が高まり、気力、活力が充実します。

普段あまり歩いてない人は、基礎的な第一生理歩行から入り、徐々に歩幅を広げ速度を上げるようにしましょう。

 

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呼吸循環器系歩行

やや速歩

呼吸循環器系の機能回復・増進に効果があります。

 

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泌尿器系歩行

平常歩行

泌尿器系の機能回復・増進に効果があります

 

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②歩く時間

 

生理歩行の時間は基本的に約40分としています。

これは歩行時間が30分を超えないと、これまで説明した効果がほとんどみられず、40分を超えると疲労を感じる人が増え、かえって生理性を失うからです。

朝夕の通勤で20分、仕事で20分の計40分歩いたからいいというものではありません

1回の歩行で継続して40分歩かなければ、効果は期待できません。

そして、できるだけ毎日歩くことが大切です。

 

次の健康ブログは歩行が骨や筋肉に与える効果についてです

 

参考著書 「歩行」と「脳」~生きる力と心もよう~  吉田歓持

 

 

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