体液を知るだけで健康になる

今回は「脳脊髄液」についてお話しますusagi.gifbutterfly04.gif

人間のカラダは約seven.gif割が水sweat02.gifです。

体内の水とは、いろいろな種類があります。

私たちが知っているカラダの水といえば血液・リンパ液・唾液・涙・鼻水・・・などでしょうか。

それらを全部ひっくるめて体液といいます。

でも、実は一つだけあまり知られていないけど、とても大事な水がありますicon_biggrin.gif

「脳脊髄液」です。

この水は、脳と脊髄を守っている水で、ものすごく大事なものなのですshine.gif

 

 

sweat02.gif「脳脊髄液」なんて、初めて聞く方icon_rolleyes.gifがほとんどかもしれませんねsign02.gif

 

脳脊髄液とは、頭蓋骨と脊柱(=背骨)の中にあって、脳と脊椎を守る液なのです。

 

 脳脊髄液は、リンパ液のように無色透明です。弱アルカリ性で、わずかに細胞(白血球)やタンパク質、糖を含んでいますが、その濃度は薄く、細胞は約5個/mm以下、タンパク質は15~45mg/dℓと血漿中のタンパク質濃度の200分の1程度、糖も50~80mg/dℓで血糖の3分の2程度となっており、残る大部分は水です。

脳脊髄液は一日当たり500mℓ程度がつくられ、脳の中を循環しています。この液が入っているところの容積は全部で約120~150mℓなので、一日で3~4回入れ替わる計算になります。

脳脊髄液は、脳や脊髄を刺激から守り形を保つため、脳内を常に循環し、脳の保護や栄養供給などを行っています。

 


脳脊髄液の役割は、脳を「パックに入った豆腐」だとイメージすると、わかりやすくなるかもしれません。

豆腐のパックを壁にぶつけても、中の水があるおかげで、豆腐そのものがすぐつぶれてしまうことはありませんよね。                                        

これと同様に、よろけて頭を壁に強く打ち付けた時、頭蓋骨には大きな衝撃がかかりますが、柔らかい脳が潰れてしまわないのは「脳脊髄液」が緩衝剤の役目を果たしているからです。ものすごく大事な体液なのです。                                         

「水頭症」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?何らかの理由で脳脊髄液の循環が悪くなり脳内に溜まってしまうと、脳脊髄液に高い圧力がかかると同時に脳のいろいろな部分も圧迫されて、頭痛、嘔吐、けいれん、精神症状などさまざまな症状をひき起こすものです。(脳髄膜液減少症)

また、交通事故、スポーツ外相、転倒、出産などが原因で脳脊髄液が漏れて後遺症が残ってしまったり。

このように脳脊髄液は、あまり知られていないですが、実は非常に重要です。ほんの少し脳脊髄液が増えたり減ったりしても、大変な事態になりますkao-a13.gifこのことをよく覚えておいてください。

そして、あなたは意外に感じるかもしれませんが、

   ・疲れた症状が続いている

   ・気力が続かない

   ・やる気が出ない

   ・いつもだるい

   ・体が重い

こうした時は、脳脊髄液の生産と循環がうまくいってないことが多いですkao-a09.gif

 

 

 

 

体液循環を良くする深呼吸の方法kao-a02.gif

横隔膜を使って深呼吸すると、体液循環を改善することができます。

深呼吸をすると横隔膜が大きく上下に動きます。

横隔膜が頭の方に上がって息をたくさん吐くと、脳脊髄液の循環が促されます。

逆に横隔膜が足の方に下がった時は、脳脊髄液が生産される方に働きます。

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さらに、脳脊髄液の生産と循環では、四肢(手足)の回旋運動の方向が違ってきます。

・脳脊髄液が生産されるときは、四肢は外旋(外側に向かって回る)します。

・脳脊髄液が循環するときは、四肢は内旋(内側に向かって回る)します。

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これと、先ほどの横隔膜の動きを組み合わせると、体液循環改造に大きな効果が期待できます。

・深呼吸して深く息を吸い、四肢を外旋させると、脳脊髄液を生産します。

・深呼吸して息を深く吐き、四肢を内旋させると、脳脊髄液を循環させます。

これって何かを思い出しませんかsign02.gif

そうです。ラジオ体操の最後の深呼吸!あれがまさにこのポーズです。

ラジオ体操に実はこんなに深い意味があったのですね。


ゆっくり深呼吸を繰り返すことで、意識的に脳脊髄液の循環と生産を促すことができます。

① 息を吸うときは、手足を外側に回します。

② 息を吐くときは、手足を内側に回します。

深呼吸の深さは人それぞれですが、息は吸う時の倍の時間で吐くようにしましょう。

① 吸って 4秒 ②止めて 1秒 ③吐いて 8秒

というように3回~5回繰り返しましょう。

 

たとえば水の入ったバケツを揺らすと、手前の水が向こうに行ってバケツにぶつかり戻ってくるのに、ほんのちょっとのタイムラグがありますよね。

それと似た感覚で、脳脊髄液が生産されてから流れるまでの間にはタイムラグがあり、「吸って」と「吐いて」の間に「止めて」待ってあげた方が体に優しいのです。難しいと感じる方は、吸ったらすぐ吐いてもかまいません。でも慣れてくると、いったん「止めた」方が気持ち良いことが感覚として分かってくると思いますので試してください。

たったこれだけで、体液循環がとてもよくなります。

デスクワークで疲れた時は、この深呼吸を意識して実践しましょう!end.gifkao-a01.gif




参考資料:「3つの体液」を流せば健康になる!! 片平 悦子  より


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